01ISSUE
新規営業チームの立ち上げに向けた、
営業プロフェッショナルへの期待。

プロサス様との出会いは、セレブリックスが開催した営業に関するセミナーでした。企業の”顧客”をつくる支援を行っているセールスエージェンシー、セレブリックスへ寄せられる期待。それまで既存顧客からの要請に合わせて販売を行う、受動的な営業体制を主としていたプロサス様。新たに能動的なセールスチームを立ち上げ、売り上げを最大化したいとのご依頼をいただきました。
02PROJECT OUTLINE
新たな営業方法は、
環境の整備から始まる。
現状の把握から見えてきたのは、販売部の注文受付における業務プロセスの課題です。
一例をあげると、顧客との対話内容や注文内容を属人的に管理していたり、顧客応対における対話内容などの保存方法や振り返り方法に関して、個人のノートや紙のメモをデフォルトにしていた点などです。
そこでまずセレブリックスの担当者が提案したのは、販売部の注文受付における業務改善を図り、成果を最大化させることです。
たとえばチーム内で常に情報共有ができる仕組みの構築やそれらを管理できるデータやツールを導入することなど。
新規営業チームを急ごしらえにつくってしまうのではなく、先に既存営業チームである販売部の顧客へ向けた顧客満足度向上体制を整え、その上で新規顧客獲得へ向けた環境づくりを行うことにしたのです。
土台があるから、
立ち上げ後のパフォーマンスも上がる。
販売部の注文受付における業務改善のために行ったのは、主にコミュニケーションツールやタスク管理ツールなど、ツールの導入。それから、オペレーションやプロセスの改善です。単にツールの指定や指示で終わらず、現場にセレブリックスのメンバーが入り込み、プロサス様の業務特性や文化を考慮したツールの選定と、導入後に想定される障壁を最小限にすることを意識しました。
販売部の注文受付における業務改善がある程度進行できた時期に、能動的に営業活動を行う新規営業チームの立ち上げを始動。販売部の注文受付で実施したノウハウやツールなど環境整備があったからこそ、新規営業チームの業務開始もスムーズであったと言えます。新規営業チームのメンバーは新たに採用したメンバーばかりだったため、プロサス様における営業ノウハウやツール作成、オンボーディングなども一貫してサポートを行いました。その際には、最初のヒアリングや現場視察、そして環境整備をする中で得られた「プロサスにとっての営業とは何か」のエッセンスを、セレブリックスが現場に入り込んで感じたことを基にしながら伝えることができました。

03SOLUTION
地道に知り、
経営視点に立った根拠ある提案を。
今回のプロジェクトでは、現場視点、経営視点、顧客視点、3つの視点を強く意識しました。その結果、お客様のご要望であった新規営業チームの立ち上げを行う前に、まず既存営業チームの業務改善を行うことが重要なのではないかと提言することができました。お客様から言われたとおりのことをただ実行するのではなく、現場にも経営にも顧客にもメリットのある、お客様にとって本当にいい結果を導くために何をすべきか考え抜く。それこそが、コンサルタントとして私たちが伴走する上での何よりの介在価値です。本質を見抜き、事実から導き出されることを大切に、顧客の成功への道筋を構築しました。

戦略のポイント
お客様からのご要望とは異なるPJ進行だったこともあり、根拠を丁寧に示すことはとても重要なポイントでした。ヒアリングから得られる示唆や現場に入り込んで視察したときの気付きに対し、「営業のプロ」としてやるべきことを示す。特に課題設計において、真の課題を見つけ出すために、お客様よりもお客様を知ろうとする地道な姿勢が不可欠だったと考えられます。
04ACHIEVEMENT

業務改善は、
組織改善にも寄与できる。
これまで通り、受動的に注文を受け付けるチームが「販売部」、新たに、能動的に顧客にアプローチを行うチームが「営業部」として、現在はふたつの営業組織が両輪で機能する体制となりました。新たな営業基盤の構築を遂行できたことは、1つの大きな成果と言えるのではないでしょうか。また、新たに入ってくる営業メンバーに対して、プロサス様における営業とは何かをそれまでより詳細に伝えるようにしました。そうしながら、営業ツールの作成やテレマ−ケティング、商談のロールプレイング、営業同行などのオンボーディングを実施。企業の目指す方向や営業職として求めていることを明確に理解してもらうことが可能となり、早い段階から定着してもらうためのサポートにも繋げることができました。
それまでは受動型の販売組織のみだった体制に能動型の営業組織が加わったことで、「他のチームが頑張ってくれているから自分たちも頑張ろう」と、双方の協力がいい効果を生んでいると、お客様からの声もいただいています。売上など具体的な成果が見えてくるのはこれからですが、業務改善が組織風土の改善にも寄与することがわかった事例だといえます。