01ISSUE
新規開拓を行いながら、
組織の礎をつくりたい。
コニカミノルタジャパン様がカスタマージャーニーDMP事業を開始したのは、2019年のこと。新規事業として新たな顧客を獲得していく必要がありました。それまでは展示会やウェビナーなどを通じて新規顧客開拓を行っており、インバウンドセールスがメイン。アウトバウンドセールスの実施は初めてであり、セールス活動を外注するだけではなく、将来的には事業部内でアウトバウンドセールスを行える体制をつくりたいとのご相談をいただいていました。
02PROJECT OUTLINE
仮説フェーズと
6ステップの2段階。
プロジェクトは、"準備期間"と"営業活動期間"の大きく2つの時期に分けられます。まずは専任のコンサルタントが、市場調査やテスト架電などを行う準備期間。お客様の課題やターゲットに対する仮説立てを行いました。期間は1ヶ月。いきなり本格的なセールス活動を行うのではなく、アプローチするべきターゲットの仮説をしっかりと持ち、それをコニカミノルタジャパン様とも共有することで同じ基準・指標を持ちながらプロジェクトを共に進めることを意識しました。
本格的な稼働が開始された営業活動期間では、仮説やターゲット設定を出発点に、セールスのプレイヤーが架電を開始。この時期は6つのステップが存在します。架電を行ったいくつかの結果から「現状」を整理し、「問題」を見極めます。問題が見えてきたら、その「原因」を分析し、克服するべき「課題」を設定。課題に対する「対策」を講じることで、どのような未来に繋げられるか「展望」を描き、実行に移していきます。これらの現状→問題→原因→課題→対策→展望、という一連のステップを経た後には、改善が図られたり次の課題が発見されたりするため、一度やって終わりではなく6つのステップをくり返しながらよりよい成果を目指しました。
実践をくり返しながら、
セールスの「型」を構築。
本稼働を行っている間は、コニカミノルタジャパン様への定期的な報告会を設けました。この会ではプロジェクトチーフが中心となり、現状や課題、その打ち手などを報告します。単なる発注者と受注者の関係でなく、パートナーとしてプロジェクトを進めるために、双方が同じ課題と解決策を共有することを重要視していたのです。
顧客への架電を行い6つのステップで商談獲得の成果を挙げる一方で、同時にセールスの「型」を作ることも求められていました。最終的なゴールは、コニカミノルタジャパン様が自社でセールス活動を行えるようにすることです。属人的にならず、誰がやっても同じだけの成果を出せるように。6つのステップの中で得られる発見を、ターゲット設定やトークスクリプトに反映させ、再現性のあるセールス活動を確立しました。
03SOLUTION
新規開拓を行いながら、
組織の礎をつくりたい。
今回のプロジェクトでは、顧客のターゲティングが大きなカギとなりました。「 カスタマージャーニーDMP 」を本当に必要としている顧客はどういった企業なのか。ありとあらゆる情報をすべて収集し、製品のニーズがある企業の見極めを行いました。その結果、今回は『ユーザー情報を上手に活かせていない、複数事業を持っているBtoC企業』が最重要ターゲットであると絞り込むことに成功。架電を重ねながら、商談確度の高い顧客を見定めていきました。
戦略のポイント
課題解決の必要性を認識していただくためのプロセス「ファクトファインディング」を重視しました。表面的なデータや簡単なヒアリングだけを基にセールスを行うと、お客様の潜在的な課題を見逃し、ただ「言われたことだけをやる」ことになってしまいます。本当にやるべきことは何かを見極めるため、より踏み込んだファクトファインディングと課題の見極めが必要なのです。
04ACHIEVEMENT
目標を大幅に超え、
未来に向かうパートナーとして。
最初にコニカミノルタジャパン様から依頼されたのは、6カ月で商談実施78件を目標に、セールス活動を実施することでした。社内でも難易度が高いと言われていたプロジェクトでしたが、結果的には目標の78件を2ヶ月前倒して達成。最終的には、6ヶ月間で118件の新規商談を行うことができました。コニカミノルタジャパン様からの期待を大幅に上回る成果を挙げ、展示会やウェビナーを入口とする従来的なセールスだけではなく、アウトバウンドセールスも実施することの意義を実感していただくことができたようです。スピード感をもって目標達成を実現できたため、次期の展示会は実施を取りやめに。架電を中心としたセールスでコストを抑えながら高い成果を出す道を歩みはじめることとなりました。
セレブリックスとしても、セールス活動を一時的に担うにとどまらず、それを型化し、人に依らず成果を出せるメソッドを確立することができました。これは、営業やセールスのあり方そのものについて考え続ける私たちの使命そのものを体現するプロジェクトであったと言えます。